COVID-19は45%が無症状の可能性
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COVID-19は45%が無症状の可能性

米・Scripps Research Translational InstituteのDaniel P. Oran氏とEric J. Topol氏は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の無症候性感染者について報告した16件のコホート研究を解析した結果、無症候性感染者は感染者全体の40~45%に上り、感染拡大に重大な影響を及ぼしている可能性が示唆されたとAnn Intern Med(2020年6月3日オンライン版)に発表した。

無症状で14日以上、他者に感染させる可能性

OranとTopolの両氏は、医学文献データベースPubMedと査読前論文公開サイトmedRxiv/bioRxivのキーワード検索およびGoogle検索を実施。イタリアなど欧州諸国の居住者、米国の介護施設の入所者や受刑者、クルーズ船の乗員乗客、中国武漢市から帰国した日本人など、世界のさまざまな集団における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)無症候性感染を検討した16件のコホート研究を特定し解析した。

その結果、SARS-CoV-2感染者の40~45%が無症候性感染者であると推計された。Oran氏は「ほぼ全ての研究に共通して見られたのは、無症候性感染者の割合が極めて高いことだ」と指摘している。特に、米国4州(アーカンソー、ノースカロライナ、オハイオ、バージニア)の受刑者を対象にした研究では、SARS-CoV-2陽性者3,277例中3,146例、実に96%が検査時点で無症状であった。

また、無症候性感染者は長期にわたり他者にSARS-CoV-2を伝播する可能性があり、その期間は14日を超えることが示唆された。

無症状でも肺CT画像に異常陰影

OranとTopolの両氏は「無症状だから無害というわけではない」と警告している。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の研究では、SARS-CoV-2陽性だが無症状だった76例の肺CT画像を検討した結果、54%で異常陰影を検出。SARS-CoV-2感染が不顕性の肺機能低下を引き起こす可能性が示唆された。

さらに両氏は「SARS-CoV-2に感染したものの症状を全く発現しない無症状(asymptomatic)の者と、感染し無症状だったが症状を発現する前段階(presymptomatic)の者を判別することは困難だ。両者を判別するには、集団を一定期間にわたり追跡して縦断的なデータを収集する必要がある」との見解を示している。

無症状の者も検査対象とすべき

以上を踏まえ、Oran氏は「40~45%が無症状という推計は、不幸にも感染してしまった場合に症状が発現するかどうかは五分五分であることを意味する。したがって、他者への感染を防ぐためにマスクを着用することは、極めて理にかなっていると思われる」と結論している。

また、Topol氏は「これほど無症候性感染者の割合が高いと、極めて大きな網を張らなければSARS-CoV-2がすり抜けていく状態が続くことは明らかだ」と指摘。SARS-CoV-2検査プログラムの対象を大幅に拡大し、症状を発現していない者も含めるべきであるとしている。

引用元 : Medical Tribune COVID-19は45%が無症状の可能性
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