富士フイルム、クウェートでアビガンの大規模治験
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富士フイルム、クウェートでアビガンの大規模治験

富士フイルムホールディングスなどは、新型コロナウイルスの治療薬として承認を目指す「アビガン」の臨床試験(治験)を月内にもクウェートで始める。最大1千人程度の参加者を集める大規模な治験で、新型コロナ薬としての効果や副作用を確かめる。有効なデータが得られれば日本での承認申請に利用することも検討。国産の治療薬としての量産を急ぐ。

アビガンは新型インフルエンザの治療薬として国内で承認されている。政府は当初、5月までに新型コロナの治療薬として承認する構えだったが、富士フイルムが3月末に96人の参加を目標に国内で始めた治験の参加者集めが難航。治験が終わらず承認申請できていない。

7月10日には藤田医科大学が別の研究結果を公表。有効性が確認できるような有意差はなかったと結論づけたため、この研究結果での申請は難しいとの見方がある。

クウェートでは海外でアビガンの製造・販売権を持つインド後発薬大手ドクター・レディーズ・ラボラトリーズが主体となって治験を実施する。富士フイルムは治験薬の提供、アラブ首長国連邦(UAE)の医療物資販売会社グローバル・レスポンス・エイド(GRA)は治験施設の準備などで協力する。

症状が中程度の患者を中心に、承認申請前の最終段階にあたる第3段階の治験を実施する。日本の治験と同程度の厳格な基準にし、日本での申請でデータを活用できるようにする。米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、クウェートでは1日に新規感染者が700人前後出ている。

国内では新型コロナ薬として、米製薬大手ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」が5月に承認を受けた。アビガンの後発薬は中国やロシア、インドなどでは新型コロナ薬として承認されているが、日本では承認申請ができていない。

富士フイルムの国内の治験を巡っては、足元では再び新規感染者が増えているが、無症状者が多く、6月末を目標としていた治験完了がずれ込んでいる。米国でも治験を実施しているが、治験を実施する大病院には治験の対象となる軽症・中等症の肺炎患者が少なく、参加者数の目標に達していない。

引用元 : 日本経済新聞 富士フイルム、クウェートでアビガンの大規模治験
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