新型コロナ、環境内で数時間~数日生存
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新型コロナ、環境内で数時間~数日生存

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)はエアロゾルや物体表面で数時間~数日生存することを、米国立衛生研究所(NIH)、米疾病対策センター(CDC)、米・University of California, Los Angeles、米・Princeton Universityの研究グルーブが明らかにした。ただし、環境内における安定性は重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス(SARS-CoV-1)と同等で、これによって両ウイルスの感染拡大の違いは説明できなかった。詳細はN Engl J Med(2020年3月17日オンライン版)に報告された。

エアロゾルに3時間、段ボール表面に1日

SARS-CoV-1は中国で最初に発生し、2002~03年に感染者8,000例超を記録した。SARS-CoV-1は、濃厚接触者の追跡と症例の隔離対策によって排除され、2003年7月5日に世界保健機関(WHO)によって終息宣言が出された。

研究グループは、SARS-CoV-2と遺伝子配列が最も近いヒトコロナウイルスであるSARS-CoV-1のエアロゾルと物体(プラスチック、ステンレス、銅、段ボール)表面における安定性を実験的に評価した。

その結果、SARS-CoV-2は曝露後にエアロゾルでは3時間、銅の表面では4時間、段ボール表面では24時間、プラスチックまたはステンレスの表面では2~3日間検出されることが分かった。

以上から、エアロゾルや物質表面に付着したSARS-CoV-2からヒトに感染する可能性が示唆された。しかし、エアロゾルや物質表面における安定性はSARS-CoV-2とSARS-CoV-1は同等であった。

これらの結果を踏まえ、責任著者で米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のVincent J. Munster氏らは「SARS-CoV-1と比べSARS-CoV-2でより大きなアウトブレイクが発生した原因として、エアロゾルや物質表面における安定性以外に、上気道内のウイルス量や無症状感染者からのウイルス排出および伝播が関係している可能性がある」と指摘した。

SARS-CoV-2の無症状感染者が感染に気付かず、または気付く前に感染を拡大させている場合、SARS-CoV-1に対して講じられた対策はSARS-CoV-2においては効果が小さい可能性がある。

また、SARS-CoV-1の二次感染者は主に医療現場での感染だったのに対し、SARS-CoV-2の二次感染は主に市中感染によって発生している。

こうした現状に鑑み、公衆衛生の専門家が推奨するようにSARS-CoV-2対してもインフルエンザやその他の呼吸器系ウイルスに対する感染予防策(①発症者との濃厚接触を避ける②むやみに眼、鼻、口を触らない③症状が現れたら外出を控える④咳/くしゃみをするときはティッシュで口・鼻を覆い、使ったティッシュはごみ箱に捨てる⑤頻回に触る物質とその表面は定期的に家庭用洗浄剤を噴霧して拭き取り、清潔に保つ)を講じる重要性が確認された。

引用元 : Medical Tribune 新型コロナ、環境内で数時間~数日生存
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