タカラバイオ、新型コロナのゲノム解析開始
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タカラバイオ、新型コロナのゲノム解析開始

タカラバイオは自治体や研究機関向けに、新型コロナウイルスのゲノム(全遺伝情報)を解析するサービスを始めた。遺伝子の変異に着目し、感染経路の特定やクラスター(感染者集団)の発見に生かす。新型コロナのゲノム解析サービスは国内企業では初めて。ゲノム解析を通じて感染状況をより精緻に把握できれば、感染拡大の抑止につながりそうだ。

新型コロナは急速に増殖を繰り返すため、遺伝子の変異が半月に1回ほど発生しているという。これまで知られている「中国・武漢型」「欧州型」などからさらに変化した遺伝子を解析すれば、聞き取り調査だけでは不明だった陽性患者の感染経路などを特定するのに役立つ。

タカラバイオは鼻の奥の粘液や唾液から取得したウイルスの遺伝子を専用機器で解析し、最短2週間程度で結果を送付する。自治体などは解析結果と聞き取り情報を組み合わせ、感染経路や感染源を推測できる。

研究機関などが整備するデータベースで遺伝子のタイプを確認すれば、他地域や他国の感染者とのつながりも調べられる。価格は8検体までで21万円から。

タカラバイオはゲノム解析に1990年代から取り組む国内最大手。ヒトゲノムで1カ月あたり約4500人分の解析能力を持つ。今回のサービスに関する解析能力は明らかにしていないが、新型コロナのゲノムはヒトに比べて短く、大規模な解析にも対応できるようだ。

東京大学医科学研究所の井元清哉教授は「(新型コロナの)ゲノム配列を知ることは感染経路の追跡につながる。感染拡大の抑制に期待できる」と話す。

米国では米遺伝子解析機器のイルミナの製品が当局の緊急使用許可(EUA)を取得し、診断や治療で利用されているもようだ。日本国内では国立感染症研究所がウイルスのゲノム解析を実施しているほか、福岡県が7月に解析機器を使って感染場所や集団を特定する取り組みを始めると発表した。

引用元 : 日本経済新聞 タカラバイオ、新型コロナのゲノム解析開始
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