新型コロナの変異株の感染力を巡る侃々諤々
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新型コロナの変異株の感染力を巡る侃々諤々

世界を席巻する新型コロナ変異株

不安定なRNAウイルスである新型コロナウイルスの場合、既に数多くの遺伝子変異株が報告されています。このことは、現在開発中の治療薬やワクチンの効果にもかかわる重大な問題です。

この新型コロナ変異株について、米ロスアラモス国立研究所のグループが、感染力が強い可能性がある新たな変異株に関する研究を医学誌「Cell」に発表しました。本記事はこのことを取り上げています。この変異株は、新型コロナウイルスの表面に突き出しているスパイクタンパク質の中のアスパラギン酸(D)がグリシン(G)へ変異しているG614株のことです。

発表された研究では、G614株は3月上旬に世界各地の感染者から採取した検体の10%程度を占めるに過ぎないものでしたが、5月までに80%弱を占めるようになったと報告しています。そして感染者の血中でのウイルス量を測定すると、G614株の感染者は変異前のD614株の感染者に比べ、ウイルス量が多いことも分かりました。

また、このグループがD614株とG614株のスパイクタンパク質を用いた疑似ウイルスで、ヒトの細胞への感染力を実験室で調べたところ、G614株の方がD614株よりも感染力が高いという結果になったとしています。

変異株の感染者の多さは偶然か?必然か?

ただ、他の研究者は採取された検体の偏りや、これまでの新型コロナでの2次感染はごく少数の感染者から広がっていることなどを踏まえ、採取検体の中でG614株が占める割合が多いことは偶然の可能性があると指摘しています。さらに感染者でのウイルス量の多さの差についても、そもそもウイルスが感染力の強弱を十分に示すものではないとも指摘しています。

いずれにせよこの変異株については、まだまだ今後の詳細な検討が必要と言えるでしょう。

引用元 : ヒポクラ 新型コロナの変異株の感染力を巡る侃々諤々
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