国内の新型コロナ重症者、大学病院では約8割にアビガンを投与
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国内の新型コロナ重症者、大学病院では約8割にアビガンを投与

全国医学部長病院長会議(AJMC)は2020年9月10日、大学病院での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症患者は約8割が抗菌薬やファビピラビルを投与されており、死亡割合は約20.1%だったことを明らかにした。

これはAJMCの会員である全国82国公私立大学を対象に調査したもの。集計対象はCOVID-19発生時から2020年7月31日までに国内大学病院を受診した重症例で、重症例はICUに入室、あるいは人工呼吸器を必要とした患者と定義した。期間中に治療を手掛けた総重症症例数は487。うち死亡は98例だった。また、最も多く重症例を手掛けた病院が診療したのは45例で、1病院あたりの平均は5.94例だった。

治療法として最も多く使われたのは「抗菌薬投与(レムデシビル、ファビピラビル、イベルメクチン、ロピナビル/リトナビル以外)」の398例(81.7%)。その後、「ファビピラビル(アビガン)投与」(378例、77.6%)、「経腸栄養やTPN(高カロリー輸液)といった栄養介入」(325例、66.7%)と続いた。厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部がまとめた『COVID-19診療の手引き』に治療薬として示されている「ステロイド投与」(吸入薬は除く、手引きで示されているのはデキサメタゾン)は205例(42.1%)、「レムデシビル(ベクルリー)投与」は54例(11.1%)だった。

その他、現在COVID-19に対する特定臨床研究や治験が行われている主な薬剤が使われたケースについては、「シクレソニド(オルベスコ)」が182例(37.4%)、「ナファモスタット(フサン)」が142例(29.2%)、「トシリズマブ(アクテムラ)」が47例(9.7%)に投与されていた。また、Dダイマーが高値となった時に血栓症対策として推奨されているヘパリンについては、「未分画ヘパリン」が269例(55.2%)、「低分子ヘパリン」が42例(8.6%)に投与されていた。「トロンボモデュリン(リコモジュリン)」の投与も38例(7.8%)あった。

ECMO(Extracorporeal membrane oxygenation)は78例(16.0%)で使用されていた。

大学病院は6月も外来、入院、手術のいずれも前年割れ続く

合わせてAJMCでは4月から6月にかけての、大学病院の患者数や収支状況に関するアンケート調査の結果も発表した。外来患者は前年比20.9%減だった4月、同27.1%減の5月に対して、6月に入って若干患者数は回復したものの、前年比8.5%減の3686人だった。6月の入院患者数は前年比14.2%減の1982人、手術件数は前年比11.5%減の10万4054件だった(外来と入院に関しては有効回答病院は137病院、手術に関しては138病院。分院も含む)。

結果、136病院の4月から6月の累計では、医業収入が前年比10%減の7070億400万円で、医業収益は前年から743億7700万円減のマイナス747億3000万円となった。

引用元 : 日経メディカル 国内の新型コロナ重症者、大学病院では約8割にアビガンを投与
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